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更新日:2024年8月2日

肝炎について

肝炎とはどのような病気ですか

肝臓は、人間の体内で最も大きな臓器です。肝臓は、消化管から取り込んだ栄養を利用しやすい形に変えたり、毒素を分解したり、体内の物質のバランスを維持したりなど、生命を支えるために重要な多くのはたらきを担っています。この肝臓の細胞が壊れてしまった状態が、肝炎です。

肝炎は、原因により、ウイルス性、薬物性、アルコール性、自己免疫性などの種類に分かれます。このうち「ウイルス性肝炎」は、肝炎ウイルスに感染することによって起こります。

肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、肝炎ウイルスに感染していても、重症化するまで症状が現れない場合が多いと言われています。知らない間に肝硬変や肝がんに進行することもあります。ただし、肝炎ウイルスに感染していても、早期に適切な治療を行うことで、ウイルスを排除したり悪化を防ぐことができます。

ウイルス性肝炎にはどのような特徴がありますか

ウイルス性肝炎には、A型、B型、C型、D型、E型があり、国内で特に多いのはB型肝炎とC型肝炎です。B型肝炎とC型肝炎には、次のような特徴があります。

B型肝炎

原因となるウイルス

B型肝炎ウイルス(HBV)に感染することによって起こります。

感染経路

感染経路には、血液を介した感染、母子感染、性行為による感染などがあります。例えば、次のような場面等で感染する可能性があります。

  • B型肝炎ウイルス陽性者からの輸血、臓器移植等を受けた場合
  • B型肝炎ウイルスに感染している人と性交渉があった場合
  • B型肝炎ウイルスに感染している人の血液が付着した針を、誤って刺した場合(保健医療従事者の針刺し事故など)
  • 昭和63(1988)年以前に同じ注射器による集団予防接種を受けたことがある場合
  • B型肝炎ウイルスに感染している母親から生まれた子どもの場合※

※高力価HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)とB型肝炎ワクチン(HBワクチン)を正しく用いて感染予防を行えば、母子感染はほとんどありません。

特徴

  • 成人は、免疫機能が確立しているため、B型肝炎ウイルスに感染しても体外に排除されることが多いと言われています。免疫機能の未熟な乳幼児や、免疫抑制剤等を使用している方では、ウイルスが排除されず、体内にB型肝炎ウイルスを保有した状態が続くことがあり、これを「キャリア」と言います。
  • B型肝炎ウイルスのキャリアでも、ほとんどの人は症状が出ないままとなります。しかし、一部は慢性肝炎を発症し、気づかないまま肝硬変や肝がんに進行する場合があります。
  • 急性B型肝炎を発症した場合や、キャリアが肝炎を発症した場合、全身の倦怠(けんたい)感、食欲不振・悪心(おしん)・嘔吐(おうと)などの症状が現われ、これに引き続いて黄疸(おうだん)が出ることもあります。

治療

インターフェロン(IFN)療法(注射薬)と核酸アナログ製剤(内服薬)の2種類に大きく分けられます。

感染予防

B型肝炎ウイルスに感染することを避けるためには、感染している人の血液になるべく触れないことが大切です。具体的には、次のようなことに気を付けてください。通常の日常生活で感染する心配はほとんどありません。

  • 歯ブラシ、カミソリなど他人の血液が付いている可能性のあるものを使用しない。
  • 他人の血液に触るときは、ゴム手袋を着ける。
  • 入れ墨やピアスをするときは、清潔な器具であることを必ず確かめる。
  • よく知らない相手との性交渉には、コンドームを使用する。

C型肝炎

原因となるウイルス

C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することによって起こります。

感染経路

感染経路は、血液を介した感染です。母子感染や性交渉による感染はほとんど無いと言われています。例えば、次のような場面等で感染する可能性があります。

  • C型肝炎ウイルス陽性者からの輸血、臓器移植等を受けた場合
  • C型肝炎ウイルスに感染している人の血液が付着した針を、誤って刺した場合(保健医療従事者の針刺し事故など)
  • 1994年以前のフィブリノゲン製剤、1988年以前の血液凝固因子製剤を投与されたことがある場合

特徴

  • 成人が初めてC型肝炎ウイルスに感染した場合、そのほとんどは自覚症状がないまま経過します。一部は一過性の感染で治り、残りはキャリアとなることが知られています。
  • C型肝炎ウイルスのキャリアでは、B型肝炎ウイルスのキャリアに比べて慢性肝疾患(慢性肝炎、肝硬変、肝がん)を発病する確率が高いと言われています。
  • B型肝炎と異なり、C型肝炎にはワクチンがありません。

治療

C型慢性肝炎に対するもっとも根本的な治療は、C型肝炎ウイルスを体内から排除することです。

現在は、ほとんどの方がインターフェロンフリーの飲み薬での治療を受けています。

感染予防

B型肝炎ウイルスの感染予防と同じく、感染している人の血液になるべく触れないことが大切です。具体的には、次のようなことに気を付けてください。通常の日常生活で感染する心配はほとんどありません。

  • 歯ブラシ、カミソリなど他人の血液が付いている可能性のあるものを使用しない。
  • 他人の血液に触るときは、ゴム手袋を着ける。
  • 入れ墨やピアスをするときは、清潔な器具であることを必ず確かめる。

肝炎ウイルス検査について

  • B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液検査で調べることができます。
  • 藤沢市保健所保健予防課では、国の肝炎対策の一環として、B型およびC型肝炎のウイルス検査をHIV・梅毒検査と同時に実施しています。検査方法など、詳細はこちらをご確認ください。

医療機関について

肝炎治療の医療費助成制度について

  • 神奈川県では、B型およびC型肝炎に対する治療費の助成を行っています。申請方法など、詳細はこちらをご確認ください。

藤沢市広報番組「ふじさわ情報ナビ」で肝炎の特集が放送されました!

  • 藤沢市広報番組「ふじさわ情報ナビ」で、肝炎の特集が放送されました。
  • 藤沢市民病院、藤沢市保健所健康づくり課・保健予防課にて、肝炎とはどのような病気なのか・藤沢市の事業(ウイルス検診・ウイルス検査)について・厚生労働省の「知って、肝炎プロジェクト」について、お話させていただきました。下記リンクからご覧いただけます。

令和5年度に「知って、肝炎プロジェクト」の積極的広報地域として活動しました

  • 厚生労働省の「知って、肝炎プロジェクト」は、肝炎の正しい知識の普及と肝炎ウイルス検査受検促進を目的とした活動です。藤沢市は令和5年度の積極的広報地域に選出され、様々な活動を行いました。
  • 令和5年5月17日に、健康行政特別参与の杉良太郎さんの訪問があり、肝炎の検査や相談体制について、懇談をしました。イベントの様子はこちら(外部サイトへリンク)に掲載されています。
  • 令和5年7月29日に、江の島で「知って、肝炎プロジェクト」×藤沢市のイベントが開催されました。肝炎特別大使の伍代夏子さん、インフルエンサーの佐藤三兄弟の皆さんが、肝炎検査の大切さについてお話をされました。イベントの様子はこちら(外部サイトへリンク)に掲載されています。
  • 令和5年9月24日に、スペシャルサポーターのコロッケさん、インフルエンサーの佐藤三兄弟の皆さんが、藤沢市民まつりのステージ出演とパレードに参加しました。特別ステージでは、肝炎ウイルス検査の重要性を呼びかけました。イベントの様子はこちら(外部サイトへリンク)に掲載されています。

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健康医療部 保健予防課

〒251-0022 藤沢市鵠沼2131番地の1 藤沢市保健所4階

電話番号:0466-50-3593(直通)

ファクス:0466-28-2121

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