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ホーム > まちづくり・環境 > 環境 > 環境情報 > 第4回引地川ダイオキシン汚染事件対策連絡調整会議(全文) > 神奈川県知事から(株)荏原製作所あての勧告文
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更新日:2024年4月23日
[別添1]
平成12年5月31日
貴社藤沢工場内に平成5年に設置された廃棄物焼却施設(流動床炉)のスクラバー排水が雨水管に接続され、本年3月までの6年8箇月にわたり、公共用水域に未処理のまま排出されていたことがこのたび明らかになりました。特に、当該施設からの排水中に、ダイオキシン類対策特別措置法の水質排出基準値を大幅に上回る極めて高濃度のダイオキシンが含有されていたことから、県民に対し大きな不安を与えるなど社会的影響を生じさせたことは誠に遺憾であり、企業として社会的責任を強く問われるものです。
藤沢工場からの報告では、廃棄物焼却施設の排水管の誤接続が生じた直接的な原因は、工事指示書の不備及び施工管理の不行き届きにあること、加えて、施設供用後における工場内の管理体制、特に雨水管系統の管理が不十分であったこととされています。
しかし、これまでの一連の立入検査結果等から、県としては、今回の問題が単に偶発的な廃棄物焼却施設のスクラバー排水の誤接続に起因するものではなく、藤沢工場内の汚水管、雨水管及び終末処理場といった排水処理系統全体の設計及び構造に重大な欠陥が内在していたと判断せざるを得ません。
すなわち、藤沢工場内で汚水に雨水が一部混入するため、雨天時に終末処理場の処理能力を超過することがあり、また、藤沢工場内各所で汚水管が雨水管に誤って接続されていたため、未処理の排水が公共用水域に排出されていたことが判明しています。
さらに、廃棄物の適正処理について、今回の問題の原因となった廃棄物焼却施設の構造及び維持管理に不備があったほか、産業廃棄物の処理の委託契約方法や法令上の手続きの問題も明らかになりました。
こうしたことから、今般のような重大な環境汚染問題が再び発生することのないように、貴社におかれては、環境担当セクションの権限及び施設の管理体制の抜本的な改善・強化に社を挙げて取り組む必要があります。
県としては、藤沢工場におけるダイオキシン類対策特別措置法に基づく水質排出基準を確実に遵守するための排水処理系統全体の改善並びに廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく廃棄物の適正処理について、次のとおり勧告します。
(1) ダイオキシン類対策特別措置法関係
排水処理系統全体の改善及び排水の管理体制について、次のとおり指示する。
(2) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係
廃棄物処理施設の構造,維持管理等に関して、同法律に基づく基準(同法施行規則第4条第14号、第12条第6号、第12条の6第3号及び同条第8号並びに同法施行令第6条の2)に違反しているため、次のとおり指示する。
(注)
1(1)-ア、イ、エ及び(2)-ア、ウについては、改善計画書を平成12年6月9日までに提出するとともに、法令に基づく届出をした後、直ちに実施すること及び1(1)-ウ及び(2)-イは直ちに実施することを求める。
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