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更新日:2023年11月20日

医療費を支払ったときの市民税・県民税について

1.どういった費用が「医療費」になるのか?

医療費控除の対象となる「医療費」とは、次の(ア)(イ)の両方を満たすものです。

  • (ア)本人、または、生計を一にしている親族のために支払った費用であり、
  • (イ)医療(治療)のために支出した費用で、一般的に支出される水準を著しく超えない部分

また、税金上の扶養となっていない親族の分を支払った場合についても、「生計を一にしている親族」であれば、その費用は控除の対象となります。

医療費控除の対象となるかどうか不明な場合には、税務署または市民税課までお問い合せください。

2.「医療費控除」の計算のしかた

「医療費控除」は、次のように計算します。

(1)=(支払った医療費の額)-(保険金などで補てんされる額)

(2)=(10万円)または(年間所得の5%)のどちらか少ない方の額

(1)-(2)=【医療費控除(限度額200万円)】

(2)は、年間所得(総所得金額等)が200万円を超えると「10万円(限度額)」、年間所得(総所得金額等)200万円以下なら「年間所得の5%」になります。

 

○総所得金額等とは

総所得金額、土地等に係る事業所得等の金額(平成10年1月1日から令和8年3月31日までの間については適用なし)、分離短期譲渡所得の金額、分離長期譲渡所得の金額、分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額、株式等に係る譲渡所得等の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、山林所得金額、退職所得金額の合計額

※ただし、損失の繰越控除を適用する場合は適用後の金額、また下線のついている所得については、特別控除前の金額

3.具体的な計算例

ここでは、次のような場合、医療費控除の額がいくらになるか計算します。

年間の所得=1,850,000円

支払った医療費=280,000円

受け取る保険金=30,000円

まず、支払った医療費から、保険金などで補てんされる額を差し引きます。

(1)280,000円-30,000円=250,000円

次に、「10万円」と「年間の所得の5%」を比較します。

(2)10万円>1,850,000円×5%=92,500円

(1)から(2)を差し引いた金額が、医療費控除の額になります。

(1)250,000円-(2)92,500円=157,500円(医療費控除額)

4.医療費控除の明細書の添付義務化

 平成30年度の個人市県民税の申告(平成29年分の確定申告)から、医療費控除または医療費控除の特例を受ける際に「医療費控除の明細書」の添付が義務化され、領収書の添付が不要となります。

令和3年度からは医療費控除の明細書が必須となりますので、ご注意ください。

また、医療保険者から交付を受けた「医療費のお知らせ」などの医療費通知で、以下6点の必要事項がすべて記載されたものを添付した場合のみ、「2医療費の明細」の記入を省略できます。(「1医療費通知に関する事項」に記入し、医療費通知を添付してください。)

詳細については各医療保険者にお問い合わせください。

 ○医療費通知の必要事項

  1. 被保険者の氏名
  2. 療養を受けた年月
  3. 療養を受けた者
  4. 療養を受けた病院・診療所・薬局等の名称
  5. 被保険者が支払った医療費の額
  6. 保険者等の名称

 市申告用:医療費控除の明細書(エクセル:49KB)

 市申告用:セルフメディケーション税制の明細書(エクセル:51KB)

 ※領収書は5年間保存する必要があります。 

 

【参考】確定申告についても変更になっています。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。

 国税庁ホームページ(医療費を支払ったとき)(外部サイトへリンク) 

5.セルフメディケーション税制による医療費控除の特例

(1)セルフメディケーション税制とは

 セルフメディケーション税制とは、適切な健康管理の下で医療用医薬品からの代替を進める観点から、健康の維持増進および疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人が、スイッチOTC医薬品を購入した場合、その年中に支払った合計額が1万2千円を超える部分の額(上限8万8千円)について、その年分の所得控除を受けることができる医療費控除の特例制度です。

厚生労働省ホームページ(セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について)(外部サイトへリンク)

(2)健康の保持増進及び疾病の予防への取組(一定の取組)

医療費控除の特例の適用要件とされる一定の取組とは次のいずれかの取組です。 

  1. 健康診査(いわゆる人間ドック等で、医療保険者が行うもの)
  2. 予防接種(定期接種またはインフルエンザワクチンの予防接種)
  3. 定期健康診断(事業主健診) 
  4. 特定健康診査(いわゆるメタボ健診)
  5. がん検診

※申告の際には当該取組を行ったことを明らかにする書類(予防接種の領収書や健診の結果通知表など)を添付または提示する必要があります。①氏名 ②取組を行った年 ③事業を行った保険者、事業者若しくは市区町村の名称または取組に係る診察を行った医療機関の名称若しくは医師の氏名の記載があるものに限ります。例としては以下の書類です。

 ◎ インフルエンザの予防接種または定期予防接種(高齢者の肺炎球菌感染症等)の領収書または予防接種済証
 ◎ 市区町村のがん検診の領収書または結果通知表
 ◎ 職場で受けた定期健康診断の結果通知表(「定期健康診断」という名称または「勤務先(会社等)名称」が記載されている必要があります。)
 ◎ 特定健康診査の領収書または結果通知表(「特定健康診査」という名称または「保険者名(ご加入の健保組合等の名称)」が記載されている必要があります。)
 ◎ 人間ドックやがん検診をはじめとする各種健診(検診)の領収書または結果通知表
 (「勤務先(会社等)名称」または「保険者名(ご加入の健保組合等の名称)」が記載されている必要があります。)

必要事項が記載されていない場合は、勤務先や保険者などに一定の取組を行ったことの証明を依頼し、証明書の交付を受ける必要があります。詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。

 厚生労働省ホームページ(一定の取組の証明方法について)(外部サイトへリンク)

(3)スイッチOTC医薬品とは

スイッチOTC医薬品とは、医療用医薬品(主に医師が処方する医薬品)から転用された要指導医薬品及び一般用医薬品(薬局やドラッグストアで販売されている医師の処方を受けずに購入できる医薬品)です。対象となる医薬品については、厚生労働省のホームページで、名称や製造販売業者名などを確認することができます。また対象製品の製品パッケージの多くにはセルフメディケーション税制の対象製品であることを示す識別マークが表示されることになっています。

※申告の際には明細書(その領収した金額のうち、スイッチOTC医薬品購入費に該当するものの金額が明らかにされているものに限ります。) の提出が必要です。

 厚生労働省ホームページ(セルフメディケーション税制対象品目一覧)(外部サイトへリンク)

(4)控除額の計算

対象医薬品の購入金額 - 12,000円=控除額(最高限度額88,000円)

※購入金額から保険金などで補てんされる金額は除きます。

※購入金額には、自己または自己と生計を一にする配偶者その他の親族の分も含みます。

上記の一定の取組に対して支払った金額は、この特例の対象にはなりません。

※本特例の適用を受ける場合は、従来の医療費控除の適用を受けることができません。いずれか一方のみ、控除の適用を受けることができます。 

 

【参考】確定申告についても本特例の適用を受けることができます。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。

国税庁ホームページ(特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき(医療費控除の特例)【セルフメディケーション税制】)(外部サイトへリンク)

国税庁ホームページ(取組を行ったことを明らかにする書類の具体例)(外部サイトへリンク)

 

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財務部 市民税課

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