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更新日:2024年4月23日
(市議会「環境・災害対策特別委員会」環境部長説明 2000年3月27日)
本市内の稲荷雨水幹線が引地川に合流する水域で、高濃度のダイオキシン類が検出された件についてご説明申し上げます。
連日、新聞、テレビ等で報道されておりますが、「平成10年度環境庁ダイオキシン類緊急全国一斉調査」の調査結果は平成11年9月に環境庁が公表しましたが、その結果、本市富士見橋で採取した河川水から平成10年8月採水分4.5ピコグラム、12月採水分2.5ピコグラムのダイオキシン類が検出されました。早々、環境庁・神奈川県及び本市共同で、原因究明のため引地川全域で詳細な調査に入りましたが、平成11年12月に、本市調査で富士見橋が8.1ピコグラム、引地川支川の蓼川蓼中橋で1.1ピコグラム、本川長後天神添橋で0.33ピコグラムと下流で高い結果がでたため、本市独自で今年1月と2月に不動川、一色川、小糸川、土棚雨水3号幹線及び稲荷雨水幹線の出口水を調査しました。その結果が速報値として3月21日に報告を受けました。引地川高名橋の下に放流しております稲荷雨水幹線の水質から環境基準値の1ピコグラムに対し、平成12年1月採水分3千200ピコグラム、平成12年2月採水分8千100ピコグラムと高濃度のダイオキシン類が検出されました。
この雨水幹線の敷設状況から、ダイオキシン類を含んだ汚水は株式会社荏原製作所藤沢工場が発生源であると疑われるため、平成12年3月22日に県に報告したうえで、同23日に神奈川県環境農政部・県湘南行政センター及び本市が共同で株式会社荏原製作所に立入し、ダイオキシン類を排出すると思われる施設を中心に調査を実施いたしました。その結果、焼却炉の排ガスを洗浄するため設置されているスクラバーの廃水が、本来接続するところの汚水管に接続されず、雨水管に接続され、引地川に放流していることが判明したため、当施設の排水を停止すると共に焼却炉の運転を停止するよう、直ちに指導をおこないました。
また、環境庁、神奈川県、荏原製作所が24日夜に、また市では25日9時30分に記者会見を行い、マスコミをつうじて、汚染状況と対応をいち早く市民の皆様にお知らせをしてまいりました。
なお、本市の初動対応としましては、25日の早朝から市環境部職員で引地川周辺のパトロールをおこない、日没まで川遊びや魚釣りをしている市民の方々には状況を説明するとともに、安全を期すため川魚を食べないようお願いするとともに、午前10時に市長を本部長とする「引地川ダイオキシン汚染庁内対策本部」を早々に設置し、情報収集や市民からの問い合わせに対処してまいりました。
現在、ダイオキシン類の調査につきましては、焼却炉からの排水停止後の水質を確認するため、昨日、富士見橋と稲荷雨水幹線出口水を採取し、現在、分析を急いでいるところでありますが、測定結果が出次第、逐次市民の皆様にはお知らせしてまいります。
また、市では今後も職員による河川パトロールや独自のダイオキシン調査等は継続してまいりますが、神奈川県では早急に魚介類の調査を実施すると聞いておりますが、ダイオキシン類対策特別措置法を所管する神奈川県には市から河川水質・地下水・土壌・海域・魚介類等の広範囲の調査を実施するよう要請しております。
特に、事業場への指導等につきましては、本市での所管する法律等を駆使していくことは勿論ですが、神奈川県にダイオキシン類対策特別措置法に基づいて強い指導をお願いしております。
当然のこと、荏原製作所は自主的に汚染原因の解明や調査をすることはもちろんですが、荏原製作所に対し本市の要望事項をまとめているところであり、早急に荏原製作所に文書で要請してまいります。
なお、荏原製作所への指導・市民対応・環境調査等につきましては、昨日、環境庁水質保全局長が現場調査にこられたおり、今後、一体的な取り組みを進めるとともに専門的な評価をするためにも、国、県、市の各課長クラスの構成をもって「引地川ダイオキシン汚染事件対応連絡調整会議」を設置しました。今後、この組織と本市庁内対策本部との連絡を密にし、一日も早い安全宣言が出来るよう万全の対応を図ってまいりたいと考えております。
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